2010-01-01から1年間の記事一覧

乙女の祈り。*後篇【宝塚中3女子自宅放火事件】

前篇 中篇 後篇 乙女と犯行予告 さて、ポー子とジュリ江の2人ワールドっぷり、例のゴスロリカップルにも似てなくもない。 が、桃寿と彼氏がいびつでも一応は恋愛だったのにくらべてこっちはずっと幼い。 同性愛かというとそれ以前。2人は子ども脳のままだっ…

乙女の祈り。:中篇【宝塚中3女子自宅放火事件】

前篇 中篇 後篇 乙女のソウルメイト さて、ここでとつぜん宝塚に戻る、グローリー、グローリー、グローリー タ・カ・ラ・ヅ・カ、グローリー! こっちでも乙女の友情物語が始まってます。 ジュリ江はですな、日本人ですな念為。 でも家庭環境がかなり似てた…

乙女の祈り。:前篇【宝塚中3女子自宅放火事件】

アカデミー賞女優の隠したい乙女時代 走る走る、 2人の乙女走る。 のどかな田舎の小道を、 走る走る。 でも、顔にも、服にも、 手にも、足にも、 返り血がたっぷりついて。 2人の乙女は血まみれで、 走る走る。 「大変、大変よおおお!」 「ママが!ママが崖…

【戦国駄男衆激情】勝負せずして帰る男【朝倉義景】

名将勇将智将名臣の影にかすむ、愚将凡将痴将鈍臣たち。彼らはなんで駄目だったのか? どこで間違えたのか? ビジネスシーンにも…使えん、戦国のヘタレで愛すべき駄男衆(だめんず)が哀歌。 名前■あさくらよしかげ 性質■すぐ帰る 生没■天文2(1533)年─天正…

彼女Y.Mの福音 :後編【池袋出会いカフェ殺人事件】

<<【前編】 大学デビュー 都内の有名私立大学4年生。いかにも大学全入時代っぽい学部に在籍。いつから、なぜ、彼女が「割切り」までするようになったのかはわからない。高校の卒業アルバム。彼女@18歳。 意外にも、 愛くるしい、純真、清純、純粋、 なんて…

彼女の福音 : 前編【池袋出会いカフェ殺人事件】

「現場、池袋1丁目。被害者、35歳くらいの女」 そのちっぽけなピンクのラブホテルは、池袋東口から出て明治通りを北東へ、移転も間近な豊島区役所の向かいのブロックにある。 昭和系やらアート系やらなぜか落語までやってる映画館新文芸坐、ボーリング場の看…

その男、K。#12(終)【秋葉原通り魔事件】

<contents 6月8日の事件関係者リスト> そのほかの事件関係者リスト> セカイのかけら 秋葉原で一気に凝縮されたKの世界は、加藤智大が逮捕された瞬間、粉々に飛び散った。 もはや見えるのは切れ切れのかけら。できるだけ拾い集めて── 親たち 東京── 病院…

その男、K。#11-凶刃【秋葉原通り魔事件】

< #10「みんなさようなら」 「12時35分 逮捕」更新 6月8日の事件関係者リスト> 「あの時、いた人は何が起きているのか分からないまま、 意識がなくなり、それでおしまい。 分からないまま死んでいきました」 ──公判での被害者女性の言葉 秋葉原周辺MAP 12…

その男、K。#10-事件当日【秋葉原通り魔事件】

<contents “トーキョーの電気街がブラッド・バスになった” ──イギリス・タイムズ紙(電子版) いい人を演じるのには慣れてる ■K── 6月8日の早朝、加藤智大ことKはケータイの“究改”掲示板に最後のスレを立てた。 午前5時21分から実況のようにカキコを連投…

【事件激情】その男、K。#09【秋葉原通り魔事件】

──前夜 ダガーと聖女── <contents 6月8日の事件関係者リスト> そのほかの事件関係者リスト> 「いつも悪いのは俺 いつも悪いのは俺だけ」 ──加藤智大 事件2日前の書込み ▽06.04 ▽06.05 11:51 ▽06.06 ▽06.07 ▼06.08 12:33 なぜ奴は秋葉原を目指したのか K…

その男、K。#08─動機編【秋葉原通り魔事件】

<#01 <#07 「被害者の方、遺族の方の苦痛は、 荒らしにあって存在を殺されたときに感じた、 我を忘れるような怒りが近いのではないか、と」 ──加藤智大が被害者と遺族に送った手紙 登場人物参照リスト 6月8日当日の関係者> そのほかの事件関係者> これか…

【事件激情】その男、K。【加筆訂正の巻】

#01(加筆訂正ナシ) #02 #03 #04 #05 #06 #07 さて、7月27日、秋葉原通り魔事件の第16回公判。ようやく被告人質問である。 今まで魂の抜け殻状態でそこに置かれてるだけ、というかんじだった加藤智大がようやく発言した。 初公判で口にした唯一の言葉、「私…

【事件激情】その男、K。─秋葉原通り魔事件 #07

<#01 <#06 「事件前の秋葉原は、歩行者天国とか、 いろいろあったけど、楽しくてすてきな街でした」 ──公判で証言した目撃者 エリートな人たち 2007年11月、 マイキーは総務省の外郭団体「財団法人 地域創造」のボランティアスタッフになって、地方に派遣…

【事件激情】その男、K。─秋葉原通り魔事件 #06

<#01 <#05 「やっぱり、ほっとけないから」 ── 加藤智大の弁護側証人 トモと彼女のカレカノ未満物語 あの花火大会の翌日。「おれだけど」 「ああ、うん。昨日はありがと。楽しかったです」「うん、あ、うん。あのさ、親に家を追い出されてさ。アパートに引…

【事件激情】その男、K。─秋葉原通り魔事件 #05

<#01 <#04 「彼女がいない、ただこの一点で人生崩壊」 ──犯行3日前 ケータイ掲示板への書込み 派遣王、参上 2006年も終わりに近づき、師匠も走りますぜなんていう頃、 世間はまた揺れていた。 大企業は「史上最高益」「好景気」なんてほくほく顔だが、世の…

【事件激情】その男、K。─秋葉原通り魔事件 #04

<#01 <#03 2010年7月27日公判の加藤智大の両親の証言、被告人質問の結果を反映した「改」バージョン#04はこちら > 「格差が出ることが悪いとは思わない」 ──小泉純一郎 党首討論にて デモン・シード 2002年、 ──岐阜県坂祝町。 「さかほぎ」と読む。 加藤…

【事件激情】その男、K。─秋葉原通り魔事件 #03

<#02 「最涯ての10秒ルール」 『謝罪の言葉をきっかけに、母を許すことができました』 ────加藤智大の弟による手記 2010年7月27日公判の加藤智大の両親の証言、被告人質問の結果を反映した「改」バージョン#03はこちら > スーパー女子高生マイキー 2002年…

【事件激情】その男、K。─秋葉原通り魔事件 #02

<#01 2010年7月27日公判の加藤智大の両親の証言、被告人質問の結果を反映した「改」バージョン#02はこちら > 「私はこの事件を一般化して理解してほしくありません」 ──公判の証言台に立った被害女性の言葉 「時間です」 と勝ち組どもへの最終宣告のつもり…

【事件激情】その男、K。#01 秋葉原通り魔事件

ある正午のひととき。23分前 彼は正直少し怖じ気づいているわけで。 自分でも訳が分からない勢いでここまで来てしまった。目的地から100mくらい離れたところにトラックを止め、ディスカウントショップでトイレを借りたりして。 時間つぶしでもあった。でもび…

【事件激情】その男、K。【秋葉原通り魔事件】contents

#01 ある正午のひととき #02 最涯ての10秒ルール#03 「酒鬼薔薇聖斗と同い年なんだよ」 #04 毒のある花 #05 善良なる人々 #06 「何か世の中の役に立ちたい」 #07 アキバ・ザ・バビロン #08 最後に入った空気 ─動機#09 ダガーと聖女 ─前夜 #10 みんなさような…

集団ストーカー被害という被害

いやあすごいね。 「集団ストーカー」という現象が。というより、 「集団ストーカー妄想」という現象が。 「監視されている」「嫌がらせされている」「盗聴盗撮されている」、 誰に? 「○○(某宗教団体)」「公安に」「警察に」「前の会社と今の会社が結託し…

【事件激情】借りてきた「絶望」。─《捌》(終)

殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生 メリーランド・マーダー・ケース 海の向こうでゴスロリカップル事件に似た事件が起きた。 2008年、米国メリーランド州の町で47歳のおっさんが刺し殺された。 逮捕されたのはおっさんの娘@15歳とその男友だち@17歳だ。 娘…

【事件激情】借りてきた「絶望」。──《柒》

殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生 ゆらゆら、ゆらゆら、おもしろいよ 母親は皮膚科で診てもらった。 「医者もただ首を傾げるばかりで原因は分からないそうです。」 と彼女は用心深く書いている。 だが一方で次の日26日と27日の「グルムグンシュー」では、…

【事件激情】借りてきた「絶望」。──《陸》

殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生 「死にたい人には薬をあげます」 「彼女」はどんな少女だったか? 高校入学の日、自己紹介で 「死にたい人がいれば薬を持っていますからあげます」 と言ったという。 県内有数の進学校。理数科に進学。化学部に入る。 成…

【事件激情】借りてきた「絶望」。──《伍》

殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生 摂氏零度の少女 2007年、「摂氏零度の少女」という小説が発売された。著者/新堂冬樹は、社会のダーティ面を身もふたもなく描いたり、なぜか甘甘の純愛小説を書いたり多機能な作家だ。 医学部合格間違いなしの美少女女子…

【事件激情】借りてきた「絶望」。 contents

殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生 河内長野市家族殺傷事件 伊豆の国市母親毒殺未遂事件 contents 《壹》 普通(に見える)人々の異常な事件 >《貳》 ミスドで家族全滅計画 >《參》 「おれなら完全犯罪にできる」 >《肆》 2人だけの耽美で素敵な結末 >…

【事件激情】借りてきた「絶望」。──《肆》

殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生 自壊する彼氏、優等生継続中の桃寿 彼氏は桃寿と付き合うようになってから大学にも行かなくなり、あまり家にも帰らなくなった。 でも、桃寿はというと、とくに無断欠席もなく毎日学校へ行き、さして問題もない礼儀正しい…

【事件激情】借りてきた「絶望」。──【參】

殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生 「やべー めっちゃ楽しいっす」 ゴスロリ彼氏@18歳。 通称すらないので他に呼びようがない。ゴスロリ彼氏と桃寿@16歳は幼なじみだ。母親同士が学生時代の友だちだった。 彼氏は「放送機材を扱う仕事がしたい」と芸術系大…

【事件激情】借りてきた「絶望」。──《貳》

殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生 2003年つまり平成15年、11月1日未明、河内長野市の国道沿いの一画にある住宅地──。おーワ士の誕生日ではないか。まったく関係ないが。 午前2時15分──。 119番の通報が入った。 電話があったのは、会社員@46歳の自宅。「…

【事件激情】借りてきた「絶望」。──《壹》

今年に入ってから、石巻の“「のび太、おまえの指紋を包丁につけたからおまえが刺したことにしろよな」は頭悪すぎだろジャイアン”な“男としてダッセー”事件、そして、 豊川の30歳@人生半分引きこもり君の家族めった刺し事件、と派手にメディアを彩る大事件が…