まさかのキャッシュフロー問題

noriaky1112010-03-24


まさかキャッシュフロー自分のこととして考えるとは思わなんだ。

キャッシュフローはまあ身もふたもなく言うと、「で、今いくら金があるねん」

これをナマの声として聞いたのは、何年か前、とある某中小メーカーで話を聞いたときだ。愛知県東部つまり三河地区のモノづくりのメッカにあるその会社はオンリーワンの機械メーカーさんで、小粒だがピリリと辛く、世界シェアトップ、という優良会社だった。とにかく需要はあるのに、そこしかその機械をつくれないのだ。

しかしそこの役員は、「キャッシュフローがよろしくないのが課題」としぶい顔である。つまり製品がオーダーメイドに近いのでとにかくつくるのに時間がかかる。納品しなければ代金はもらえない。だからそれまでの間、金がない。将来的には金が入るのが分かってるけど今とにかくない。そんなのが3つも4つも重なると、金がないのにやたら忙しい、しかも金が入るのは半年先、その間は金が出ていくばかりで悩ましい、というわけだ。

まあキャッシュフローをご存じの人ならそんなの当たり前だろ、ってことなんだろうが。

で、ワ士は脳内激情家のかたわら個人事業主なわけだが、さいきん仕事の金を出し入れしてる預金通帳をみて「あれ?こんなに使ったっけ?」と思うことが多くなった。
一応ほそぼそながら仕事はやってるはずなんだが、なんで金がないのだ?

で、ふと気づいた。やっと。
以前は仕事が短いタームで終わるものが多かった。半月とか1か月で終わって、金は翌月、長くても2、3か月で入ってくる、というように。それぞれの金額はまあ小さいが、そういう細かなのが毎月コンスタントにあるので、毎月なにがしかの収入がほそぼそと入ってきていた。使えばその分補充される、と。だから大体同じくらいの数字を推移していた。

ところがここ数年、それが変わった。
長いタームの仕事が増えたのだ。代わりに以前のような短いタームはほとんどなくなった。
だから今は、半年とか下手すると1年、2年かけて終えて、やっとそのあと金が入ってくるペース。

まあいつまでも若いもんのような無茶はやれんわい、と年齢的なこともあって、そういう風に志向していたから遅いながらそうなってきたわけであるが。
時間がかかる一方、規模も大きめになるので金額は短いタームより多少はまとまった額になる。だから最終的に1年分ならすと、まあ同じように見える。


が、よく考えれば、半年とか1年、そのまとまった金は入ってこないことになる。一方で諭吉たちが我が手元を去っていくのは相変わらず同じペース
つまり「将来いつか金がある予定なんだが、今は一銭たりとも手に入らない」現象が起きる。まあ企業レベルにくらべたら、9京分の1のスケールだがキャッシュフロー問題であることに変わりはない。

そっか、どうりで最近請求書を一枚も書いてないと思った。

が、そんなうまい具合に組合わさってキャッシュがつねに入ってくる、なんてことは自分の都合だけじゃできんし、地球温暖化とともになかなか難しい問題である。

奇特な誰かがコンスタントに道端でお金をくれれば万事解決なんだが。